日々の症例集アレコレ

ココでは訪れる患者様の症例と施術内容、その後等を掲載していきます。本当は腰や肩等など、分類で分けて掲載したいと考えましたが、サイトの構造的に難しいので、淡々と乗せていくだけになりそうです。なるべく皆様に伝わり安いように乗せていければと思います。

腰痛【施術例】70代女性・日本舞踊が趣味|中腰姿勢と体重増加による腰痛

 

週間ほど前から腰の痛みが気になり始め、徐々に頻度が増してきたとのこと。痛むのは、座っている状態から立ち上がる時。

痛みの原因としてご自身が思い当たることがいくつかありました。

  • コロナ禍での体重増加と運動不足: 外出自粛期間中に体重が増加し、以前よりも動きづらさを感じていたそうです。
  • 日本舞踊の稽古での姿勢: 日本舞踊の稽古では、中腰のような体勢で不自然に体重を支える姿勢が多く、それが腰に負担になっているのではないかと感じていました。


■施術前の評価

◉望診

お腹が前に突き出し、やや反り腰の傾向。

◉触診

  • 腹筋群(腹横筋、腹直筋)や腸腰筋に強い緊張
  • 腰背部(腰腸肋筋、広背筋)もややこわばりあり
  • 大腿前面(大腿直筋)と後面(ハムストリングス)に疲労感

◉動作確認

実際の踊りの姿勢を見せていただくと、膝を軽く曲げ、ももで体重を支える独特な姿勢が印象的でした。
ももの緊張はこの姿勢によるもので、反り腰との相乗効果で腰への負担が強まっていたと考えられます。


■施術内容

◉鍼灸

骨盤の姿勢を支える筋肉のうち、特に

  • 腹横筋
  • 腹直筋
  • 腸腰筋

に対して鍼灸施術を実施し、緊張を緩めました。

◉整体(筋肉調整)

筋肉が緩んだ状態での他動ストレッチと、
ご本人に力を入れたり抜いたりしてもらう方法を組み合わせ、
バランス調整を行いました。
※骨を鳴らすような強い整体ではありません。


■施術後の変化

  • 腰の痛みは来院時を10とすると「1」まで軽減
  • 「お腹の張りも楽になった」とのご感想もいただきました


■今後のケアとして

反り腰のクセがついてしまっているため、
ご自宅では以下のようなセルフケアをおすすめしました:

  • 腹式呼吸を用いたお腹の筋肉の緊張緩和と強化
  • 骨盤まわりのストレッチと軽い矯正運動

継続的なセルフケアによって、身体のバランスを整えつつ、
趣味である日本舞踊を安心して楽しんでいただけるようサポートしていきます。



【施術例】40代男性:右膝内側の痛み

 

症状
・膝を伸ばしきる(過伸展)と痛む
・しゃがむ動作がつらい
・座った状態から立ち上がる時に痛む

痛みの原因として考えられること
・仕事で不安定な場所での作業が多く、膝や太もも、お腹周りの筋肉を常に使っている
・過去に膝の靭帯手術を受けている
・サッカーやスノーボードなど、膝に負担のかかるスポーツをよくする


診察・評価
・下肢全体、特に大腿部外側の筋緊張が強い。
・大腿脛骨角(FTA)のアライメント異常がみられる。
    ・目に見えて大きな変形はないが、大腿部外側~下腿の筋緊張の流れを触診すると、異常           な負荷がかかっていることが考えられる。


・動作時の痛み(仰臥位での動作)
    ・強めの膝屈曲時
    ・膝を伸ばした状態で足を持ち上げるとき
    ・股関節を外旋した状態で膝を屈曲するとき

・過去の靱帯手術が影響している可能性はあるが、直接的な因果関係は不明。


施術内容
※経穴の名前ではなく筋肉、部位の名前で表記していく。

アプローチする筋肉・部位:
・大腿外側広筋、外側室外靱帯
・前脛骨筋、下腿三頭筋、長趾伸筋
・縫工筋、内側広筋、腓腹筋、ハムストリング



施術方法
・徒手療法+鍼灸による筋緊張の緩和
・膝のアライメント調整(徒手による調整)



施術後の状態

施術後、痛みは消失しましたが、お仕事や趣味で膝に負担がかかりやすいため、痛みが再発する可能性はあります


今回の症例について


今回の患者様は、お仕事と趣味で日常的に膝に負担がかかっていることが、痛みの大きな要因と考えられました。過去の靭帯手術の影響も否定はできませんが、まずは筋肉の緊張を緩め、膝の位置を調整することで痛みを改善することができました。

しかし、日常生活での負担が大きいため、再発予防には日頃のケアが大切です。
・仕事中の姿勢や動作に気を付ける
・スポーツ後のストレッチを欠かさない
・定期的なメンテナンスで筋肉の緊張を緩める
これらのことに注意していただくよう、お伝えしました。




腰【症例紹介】農作業による左臀部の痛みと姿勢の乱れ

(70代・男性)


今回は、長年農作業を続けてこられた70代男性の施術例をご紹介します。
同じように日常の身体の使い方が原因で痛みを感じている方の参考になれば幸いです。

◆主な症状と経過
ご本人の訴えとしては、

  • 左臀部の強い痛み(特に立ち上がる動作で悪化)
  • 右足かかとのしびれ
  • 左肘の痛み

中でも今は「左臀部の痛みがつらい」ということで、ご来院いただきました。
症状のきっかけとして心当たりがあるのは、日々の農作業。中腰やしゃがみ姿勢が多く、作業後に立ち上がるたびに腰が痛むようになったとのことでした。

初期は腰の痛みが主でしたが、現在は臀部の痛みが強く出てきています。
◆身体の状態と原因の考察
診察・触診を行ったところ、立ち姿に明らかな違和感がありました。
加齢による筋力低下もあり、自然と身体のバランスが崩れており、左の股関節が前に突き出た姿勢になっています。

その結果として、

  • 左の仙腸関節
  • 股関節周囲
  • 腰椎

に負担がかかり、今回のような痛みを引き起こしていると考えられます。
◆施術の方針と内容
症状は慢性化しているため、すぐに痛みを取り除くというよりも、姿勢を少しずつ整え、身体の使い方を変えていくことが重要になります。
今回は以下の筋肉を中心に、鍼灸と徒手療法で調整を行いました。

  • 大腰筋
  • 大殿筋
  • 中殿筋
  • 小殿筋
  • 長肋筋
  • 大腿二頭筋

特に、左中殿筋と大殿筋には筋力の弱化が見られたため、刺激の弱い鍼とお灸を用いて力が戻るようにアプローチしました。
◆施術後の変化
施術前の痛みを「10」として、施術後は「2」まで軽減し、ご本人も明らかに動きやすさを感じられていました。

右足かかとのしびれと左肘の痛みは、今回の腰部の症状より前からのもので、根本原因は全身のアライメント(身体のバランス)の崩れにあると考えられます。こちらは少しずつ時間をかけての対応が必要です。
◆今後のケアとまとめ
慢性の痛みやしびれは、「一時的な対処」ではなく、「身体全体を整えていくアプローチ」が大切です。
日常生活の動作を見直し、姿勢や使い方を少しずつ変えることで、再発しにくい身体づくりができます。

同じように農作業やしゃがむ動作が多い方、
「最近なんとなく動きづらい」「痛みが取れにくい」と感じる方は、
一度ご自身の姿勢や身体の使い方を見直してみることをおすすめします。

腰【施術例】50代の男性のかた、右足のしびれと腰の痛み

今回は、50代の男性患者さんの症例をご紹介します。
主な訴えは「右足と右腰のしびれや違和感、つま先立ちの不安定さ」です。


◆症状の経緯

患者さんは数年前に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けられました。
手術直後は無事に歩けるようになりましたが、右足のしびれと軽い痛みが残ったまま、今に至るとのこと。

仕事中にぎっくり腰になり歩けなくなったのが手術のきっかけで、それ以前にも何度かぎっくり腰の経験があったそうです。

現在、気になっている症状は以下の通りです:

  • 右足のしびれ・違和感
  • 右の中殿筋(お尻の外側あたり)や腰(L5付近)の痛みや重だるさ
  • 右足だけつま先立ちができず力が入らない



◆診察で見えてきたこと

実際にお体を診させていただくと、次のような特徴が見られました。

  • 右下肢(足全体)の筋肉が左より痩せて細くなっている
  • 右足の冷えが強く、血流が悪い
  • 全身の筋肉量はあるが、部分的に筋や腱が強く緊張している

つまり、ヘルニアそのものはすでに治っていても、過緊張した筋肉が神経を圧迫して、しびれや違和感、筋力低下を引き起こしている可能性があると考えました。



◆施術内容

施術では以下の方針でアプローチしました。

  • **パルス鍼(電気鍼)**による筋肉の緩和
    対象:腰の多裂筋、大臀筋、中殿筋、梨状筋、ハムストリングス、ふくらはぎ、大腰筋など
  • 灸施術で血流を促進し、筋肉のこわばりを改善
  • 太白(たいはく)のツボを用いて、つま先に力が入りやすいように誘導
  • 徒手施術で骨盤のバランスを調整



◆経過と結果

初回の施術後、痛みは軽減し、しびれも楽になったとおっしゃっていました。
また、つま先立ちも以前よりしやすくなりましたが、数秒しか持たない状態でした。

これは、長期間にわたる筋力低下と神経感覚の遅れによるものなので、回復には少し時間がかかります。

週1回の通院を継続していただき、14回目の施術後にはしびれもほぼ解消し、つま先立ちの持続時間も明らかに改善しました。



◆日常でのセルフケアも大切!

ご本人が熱心にセルフケアに取り組まれたことも、回復の大きな要因です。
仕事終わりには、

  • 中殿筋
  • 梨状筋
  • ハムストリングス
  • アキレス腱

をしっかりストレッチし、筋肉が固まらないように意識していただいています。


◆まとめ

ヘルニア由来のしびれや筋力低下は、筋肉の緊張や神経圧迫が原因になっていることが多くあります。
手術で構造的な問題が解決されても、「機能的な回復」は別のアプローチが必要になることがあります。

同じような症状でお悩みの方、ぜひご相談ください。